米粉パンが膨らまない原因とは?ふんわりしたパンを作るコツも解説
近年、グルテンフリーの観点から注目を集めている米粉パン。専用の粉も様々なものが販売されているので、家でも作ることができます。しかし、小麦のパンはふっくらと美味しく作れるのに、米粉パンは膨らまず失敗してしまったという人は多いもの。そこで本記事では米粉パンが膨らまない原因と対処法をご紹介します。
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米粉パンが膨らまない原因と上手に作るコツ
米粉パンが膨らまない主な原因7つについて対処法を解説します。
パン作りに向かない米粉を使用している
米粉パンが膨らまない大きな原因の一つに、米粉の種類が間違っていることが挙げられます。米粉は米に含まれるでんぷんであるアミロースの含有量によって、大きく「1番」「2番」「3番」の3種類に分けられます。このうち、パン作りに向いているのはアミロース量が15~20%の2番です。
アミロースの含有量は多い方がパンが膨らみやすくなりますが、20%以上の3番を使うと固くなってしまうため、パン作り用の米粉を購入する際は2番のものや、パン専用のものを選びましょう。
ただし、それらの米粉でもレシピによっては吸水力が高く、餅のように重いパンになってしまうこともあります。そのため、専用の粉を使ってもパンが膨らまない場合は、レシピの粉と種類が同じであるかチェックしましょう。
生地をこね過ぎている
小麦粉でパンを作る場合、膨らみに必要な気泡を閉じ込めるためのグルテンを生成するため、少量の水を加えた生地を長時間こねる必要があります。しかし、米粉パンの気泡は壊れやすいため、生地をこねればこねるほど気泡が潰れてしまい膨らみにくくなってしまうのです。
米粉パンの生地を作る際は、多めの水で5分混ぜる程度で止めましょう。
仕込み水の温度が不適切で十分に発酵できていない
イースト菌は温度が低い環境では働きが鈍くなるため、仕込み水の水温が低いと発酵に時間がかかります。わずかな水温差でも発酵時間は2~3倍必要となるので、注意が必要です。また、温度が高すぎる場合もイースト菌が働きにくくなるので、仕込み水の温度はイースト菌が活発になる35~40度のものを使いましょう。
劣化したイーストを使用している
イースト菌はいったん開封すると、例え密閉容器に入れていても時間が経過するにつれて劣化していきます。劣化したイースト菌は例え消費期限内であっても威力が衰えているため、パンが膨らみにくくなってしまうのです。パンを作る機会が頻繁にないのであれば、イーストはその都度使い切れる小分けタイプのものを選ぶと良いでしょう。
オーブンの温度が低い
オーブンの庫内温度が低いこともパンが膨らみにくくなる原因です。オーブンはメーカーや経年劣化などにより、庫内の温度の上がり具合が異なるため、発酵の前にオーブンをあらかじめ予備発酵させて温めておくことをおすすめします。
計量がずれている
パン作りにおいて、軽量は非常に重要な要素です。わずか0.5gのズレでも仕上がりに影響を与えるため、パン作りをする際は0.1g単位で計れる微計量器を使うようにしましょう。
ダイエット用の砂糖を使用している
イースト菌はパンに含まれる糖を栄養源として働きます。そのため、血糖値が上がりにくい、カロリーオフなどを謳ったダイエット用の砂糖では十分な栄養源にならず、イースト菌が上手く働かない場合があります。ダイエット用の砂糖は米粉を使ったお菓子作りや料理には問題なく使うことができますが、パン作りの際は避けるようにしましょう。
米粉パンが膨らまない時は原因に合った対処法を試してみて
米粉は小麦粉とは性質が大きく異なるので、小麦パンと同じように作ると膨らまず失敗してしまうことがあります。また、一口に米粉と言っても、その種類は様々でレシピに合った米粉を使わないと十分に膨らまなかったり、固くなってしまったりすることもあるので注意が必要です。
米粉パンが膨らまない場合は、原因がどこにあるのかを調べて対処しましょう。