米粉の種類と特徴を紹介!調理に使う際のポイントも解説
米粉とは、その名が示す通り米を砕いて作られた粉のこと。日本では古くから主に和菓子の材料として使われてきました。
米粉は原料となる米や粒子の大きさなどによっていくつかの種類に分けられますが、近年ではグルテンフリー食材として注目を浴びていることと、製粉技術の向上によって様々な新しい種類の米粉が誕生しています。本記事では米粉の種類と特徴について解説します。
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米粉の種類と特徴
米粉の主な種類は以下の6つです。それぞれの特徴や主に使用される食品などをご紹介します。
- 白玉粉
- もち粉
- パン用粉
- 菓子用粉
- 新粉・上新粉・上用粉
- 玄米粉
白玉粉
白玉粉とは、もち米を精白・水洗いした後、石臼で米と水を同時にすり潰す水引きをしてできた沈殿物を乾燥させて作った粉のこと。もちもちとしていながらも滑らかな食感が特徴で、白玉団子や大福に使われます。古くは厳寒期に作られていたため、寒ざらし粉と呼ばれることもあります。
もち粉
もち粉は白玉粉と同じもち米から作られる粉です。精白・水洗いするまでの工程は白玉粉と同じですが、もち米は水引きはせずに粉にします。きめが細かく、滑らかでもちもちした食感があり、主に求肥や大福を作る際に使われます。
パン用粉
パン用粉は、その名の通り米粉パン用に開発されたうるち米を原料とした米粉です。これまでの米粉は粒子が大きく、パン作りには向いていないとされてきました。しかし、製粉技術の向上により細かい粒子の粉が作れるようになったことで、パン作りに活かせるようになったのです。
米粉で作られたパンは、グルテンフリーでアレルギーやグルテン過敏症の人でも食べられます。また、小麦パンと比べて必須アミノ酸の含有量も多いため栄養価が高いことも特徴です。ただし、米粉パンの中には食感や製パン適性を上げることを目的として小麦粉がブレンドされたものもあり、それらはグルテンフリーではないため注意しましょう。
菓子用粉
菓子向けの素材として開発されたのが菓子用米粉です。スポンジなどの気泡を潰さないように非常に細かい粒子であること、生地作りの際にダマにならないことが特徴です。
一口に製菓用米粉と言っても、原料である米の品種やブレンドの度合いによって膨らみ方や気泡の入り方が異なります。そのため、米粉で菓子作りをする際は、それぞれの粉の特徴を理解して作る菓子に最も合うものを選ぶことが大切です。
新粉(並新粉・上新粉・上用粉)
新粉は、うるち米を精白・水洗いして乾燥させた粉です。粒子の大きさによって区別され、大きいものから並新粉・上新粉・上用粉となります。
並新粉
最も粒子が大きい新粉で、上新粉よりも歯切れの良い食感が特徴です。餅菓子やせんべいなど和菓子の材料として広く使われます。店舗で売られている一般的な新粉は上新粉ですが「新粉」の名称で販売されているものは並新粉です。
上新粉
比較的粗い粒子の上新粉は、コシが強く歯ごたえが感じられることが特徴です。そのため、団子、柏餅、すあま、草餅など、風味や歯ごたえを求める生菓子作りに使用されます。
上用粉
上用粉は最も粒子が細かい米粉です。上用饅頭やそば饅頭、浮島など柔らかい和菓子作りに適しています。
玄米粉
玄米を製粉、焙煎して作られた米粉で、焙煎の度合いによって色合いや風味が異なります。白米と比べてビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富です。米粉を使った食品の粉の一部を玄米粉に変えたり、パン作りの打ち粉に使ったりすることで、香ばしい風味を活かせます。
米粉は料理に合った種類のものを選ぼう
一口に米粉と言っても、原料の米や粒子の大きさなどによって食感や粘り具合などが異なります。そのため、米粉を使って食品を作る際は、料理に合った種類の米粉を選ぶようにしましょう。